100万円超の損切り!終身保険と個人年金保険を解約した。

タイトルの通り保険を解約した。

 

満期よりかなり前の解約のため100万円以上の損失が確定。

 

社会人になりたての頃に金融知識がほぼ無い状態で契約したもの。

 

当時はSP500なんてもちろん知らないし、株取引なんてのは怪しいものと思っていた。

 

銀行預金も今と変わらずほぼ利息がつかない状態。

 

そんな中、

 

「死亡保険も付いていて、満期時にはお金が増えて帰ってくる」

 

といった商品はなんかすごいもののように見えた。

 

我慢して25年間毎月お金を支払うことで、支払った総額の140パーセント程度の返戻金が受け取れる。

 

もし自分が死んでしまった場合に家族にまとまったお金が残せるという保険機能まで付いている。

 

しかも毎年の年末調整で税制優遇もある。

 

親が銀行員だったので親のすすめもあり何も疑わずに良いものと思って加入した。

 

終身・個人年金合わせて毎月3万円ほどを約8年続けてきた。

 

それを今月解約した。

 

本当はもっと前々から解約したいとは思っていたのだが、損失確定するのが嫌であったのと昨年あたりまではまだ続ける意味を見出せていたため解約はしていなかった。

 

それを今年解約した理由は主に以下の3つ。

 

①日本もインフレ局面入りしたと感じた

②損失の考え方を間違えていた

③NISA口座の投資枠が大幅に増えたから

 

順に見ていく。

 

①日本もインフレ局面入りしたと感じた

生まれた時からずっとデフレ経済で、国が色々テコ入れしても状況は変わらないといった時代が長く続いていた。

 

そのため、インフレに転じる未来が想像できずウクライナ戦争などで物価が上がっても

 

「一時的なもの」

 

と決めつけていた。

 

 

しかし昨年あたりから物価上昇が常態化し、賃上げの機運も高い。

 

株価も堅調に推移している。

 

日銀の利上げもほぼ確実に行われるだろう。

 

これら諸々の状況を見ていると、今回は本当にデフレからインフレへの転換点が来ているにではないかと思ってしまった。

 

保険の解約返戻金のようなほぼ金額が固定されてしまっているものはインフレ局面では不利である。

 

hajimemasitenoblog.hatenablog.com

 

 

↑↑↑昔の記事では

 

「インフレになってもその時は株が上がってるから別にいいよ」

 

的な理由づけしてたけど、本心では

 

「インフレなんかになるわけない」

 

と考えていたのだろうと思う。

 

 

満期の解約で1000万円程度もらえるが、そのときの1000万の価値はおそらく今の価値より減っていると考えるようになったのである。

 

 

それ以外にも、

 

「おじいちゃんになってから1000万円もらえてもなあ・・・」

 

という気持ちもある。

 

新社会人の頃は上述のように金融知識など毛ほどもなかったので老後の1000万円は非常に心強く感じた。

 

「若い頃に節制して老後安心」

 

的な。

 

でも、投資などの勉強をしてからは無駄遣いをしないでちゃんと資産形成していればその程度の資産は無理なく作れると感じるようになった。

 

これにより老後のまとまった解約返戻金というものの価値が相対的に暴落し、保険を継続するモチベーションを失ったのである。

 

 

②損失の考え方を間違えていた

インフレ局面に入ると考えるようになってからも解約に迷いはあった。

 

なんせ100万円超の損失を計上するのだから。

 

払込の年月と返礼の表を眺めると払い続ければ返礼率は上がっていき、なるべく長く続けた方が損失は小さくなっていくと考えていたためである。

 

しかし、これが間違いであった!

 

よく考えたら、払込を続けていくと上がっていくのはあくまで返礼なのである。

 

例を出すと以下のような感じ。

 

例えば10万円ずつ払っていって返礼率が5%ずつ上がっていく場合

 

一見、頑張って続けるほど返礼率が高くなっていくので少しでも先延ばししたほうがいいように感じるが・・・

 

損失額を追記すると、

 

 

金額ベースでは損失は途中までどんどん増えていくのである。

 

もちろん保険会社の案内には赤字のような項目は書かれていないので、この事実につい最近まで気づかなかった。

(保険会社に騙されたといった趣旨のことを言いたいわけではない。ちょっと計算すればわかることでそれを怠った私が悪い。)

 

私の場合はこの損失額は50歳くらいまで増え続けるものだった。

返礼は20代では40%とかだったのが50歳で75%くらいまで上がるので状況は良くなってそうに見えてたのだが、実は損失額ではそこがピークであった。

 

下がり続ける株をナンピン買いして評価損率だけを小さくして、その後も株は下がって損失は膨らんでいるのに、それに気づかず喜んでいるようなものであった。

 

 

今回保険を解約するに至った3つの理由の中で、これが一番大きかったかもしれない。

 

 

 

③NISA口座の投資枠が大幅に増えたから

妻の口座と合わせると積立だけでも月20万をNISA口座で使うことができる。

 

今までは2人合わせても6万円ちょっとだったので、余剰資金を個別株に振り分けたりiDeCoしたり、保険に払っていてもよかった。

 

しかし20万の枠は今までの延長では使い切れない。

 

保険に払うくらいなら今損失を計上してもNISAに向けた方が良いという判断である。

 

保険の返戻金は先述のとおり元本の140%程度。

インデックス投資なら今後20年、30年と運用すれば普通にそれ以上のリターンは得られるだろうとの判断である。

 

また、こちらもずーーーーーーーーーっと長い間見落としていた事実なのだが

 

 

返戻金にも税金がかかる

 

 

という点を考えていなかった。

 

つまり140%の返戻金といっても増えた分の40%には所得税・住民税がかかってくるのである。

 

税率20%だったとしたら手取りの返礼率は132%

 

そうなると益税非課税のNISAでの運用と比較してさらに分が悪いだろう。

 

 

まとめ

そういえばiDeCoもやってたし、これまでは老後に資金を振り向けすぎだった。

 

老後のための自分への仕送りは月23000円のiDeCoのみで十分。

 

NISA口座の資産だって現役時代に使い切ることはないだろうから、余った分は老後に回るだろうし。

 

ショボいだろうが年金もあることはあるでしょう。

 

しかし、保険は本当に無駄だったな〜