進路妨害おじいちゃんサーファーありがとう。もしもの時のために波伝説保険なるものに加入した。

本日の南相馬は高気圧に覆われよく晴れ、風もなく爽やかな陽気。

 

波の方は期待できなかったがとりあえず海に行ってみると予想外のグッドウェーブ。

 

平日にも関わらず(南相馬にしては)それなりの数のサーファーがいて、

賑わっていた本日の烏崎の海。

 

勿論自分も入ることにした。

 

ピークがいくつかあり波数も多かったので混雑なくサーフィンしていたのだが、

油断していたところにヒヤリ事案発生。

 

私がテイクオフした先の進路上におじいちゃんが!!!

 

波待ちエリアよりだいぶインサイド側でテイクオフのタイミングでは気づかず、

ボードコントロールで避けるのも難しいタイミングだったので

とりあえず身を投げライディングを強制終了させることに。

 

ぶつかってないか心配だったので声をかけようとしたが、

水面に顔を出し安全のためボードを回収した後でおじいちゃんを探したら

既に沖の方へパドリングしていってしまっていた。

声かけしたかったがとりあえず何事もなかったようで一安心。

 

サーフィンのルール上では進路妨害にあたる事案だったため謝られるかと思ったが、

まあおじいちゃんだから仕方ないし、何より怪我等がなくて良かったと思い自分も沖へ戻ることに。

 

「いい波で勿体無かったな〜」

「でもライディングする側の自分ももっとちゃんと安全確認をすべきだったよな」

「とりあえず怪我させなくて良かった」

 

などなど、頭の中で反省の思考回路を巡らせていると先ほどのおじいちゃんが接近してきた。

 

謝られるかと思ったので、頭の中で

「いえいえ、怪我がなくて良かったです。私の方も気をつけます。すみませんでした。」

なんて言葉を用意していたら

 

 

「謝んねえのかよ、バカこの!!!」

 

 

と、急なブチギレ。

 

想定と違いすぎたシチュエーション発生につき返す言葉が見つからず、

「え?はい?」

と言ったら不服そうにおじいちゃんは去っていった。

 

 

ワケがわからず、自分は謝るべきだったのかずっと考察していた。

 

確かに追いかけていってでも気遣いの言葉をかけるべきだったかもしれない。

しかしどちらかといえば(あくまで海の上のルール上では)謝るのは

進路妨害してライディングを中断させたおじいちゃんでは?

 

こういう状況になってしまった場合

 

①波に乗ってた人:気遣う、謝る、気にしないでと言う

 進路妨害した人:謝る

②波に乗ってた人:怒る(相手の無事が確認できているなら)

 進路妨害した人:謝る

 

まあ、通常は①か②かどちらかであろうし今まで私自身も妨害してしまったことはあって

その場合はほとんどが①のパターンであった。

 

「いいよいいよ、気にすんな。大丈夫だったか?」

 

とか爽やかな声かけをもらえて

 

「惚れてまうやろ〜」

 

といつも思っていた。

妨害してしまうのはわざとじゃないだろうし仕方ないから

自分もやられてしまった時にはそんな声かけをしようといつも心がけている。

 

 

そんな理不尽おじいちゃんに感謝

そんなこんなでおじいちゃんのブチギレが意外すぎて固まってしまった私。

まだまだサーフィン歴も浅い自分なので新しい経験は日々更新されていくものである。

 

また、今回の件であらためてサーフィン中の安全というものに対して考え直すきっかけになった。

ルール上はどうあれ安全面に配慮するのはサーフィンしている全員が意識しなければならないこと。

 

それから、もしもの時に相手に怪我をさせてしまった最悪の場合についても考えさせられた。

サーフィンのルールはあくまで海の上だけでの話。

 

もし怪我をさせてしまったのであればこちらに責任が発生してしまう。

固く先の尖ったサーフボードがスピードを伴い、波のパワーも受けた状態で人に突っ込めば

大怪我になること必至。

そうなった時の相手の医療費の負担のことまでを考えるとゾッとする。

 

と言うことで

波伝説保険

なるものに早速加入した。

 

内容としては

・通院保険金:最大6万円

・手術保険金:4万円

とここまでは割とどうでもいいのだけれど、重要なのは

賠償責任保険:1000万円

というところ。

 

やはり、車の事故でもそうだが相手がいる場合の賠償というのが一番怖い。

 

それで価格は3720円/年と月あたりにすると310円とまあ良心的。

 

夏しかサーフィンをしないというような人には短期のものもあるようだが、

私は1年中やるので色々調べた結果こちらがベストかと。

 

あとはサーフィン連盟に加盟すれば勝手に保険がついてくるらしい。

 

サーフィン中の安全に関して考えるきっかけをくれたおじいちゃんに感謝である。

 

まとめ

なんとなく海に入ることに慣れてきてしまうと安全面への配慮などの意識が薄れてしまい、

ある時突然ヒヤッとしてしまうことは誰にでもあるかと思います。

ヒヤリで済めばいいですが、気づいたら事故になっていたでは

その先も含めた楽しいサーフィン生活が台無しになってしまいます。

 

とりあえず安全に関してあらためて考る機会をくれたおじいちゃんにあらためて感謝をしたい。

ありがとう。

 

ただ、同じことをすると相手によっては逆におじいちゃんが怒られトラブルにつながりかねないので

初心者なのかもしれないが機会があればサーフィンのルールについて学んでほしいと思う。

 

口論程度で済めばいいが、ライディングしてきたサーファーが

「ルール上では自分が優先だ。お前が避けろ。」

という極端な思考の人だった場合、そのまま突っ込んできて安全面も脅かされるようなことになりかねない。

ちゃんと勉強してサーフィンに臨んでほしい。

 

あと、サーファー云々以前に人として

「バカこの」

と知らない人に平気でいうのは・・・

いい歳して小学生じゃないんだから、ルールを知らなかったとはいえ

不満があるなら大人の言葉遣いで対応しましょうよ。

そうすれば、お互い話し合った上でその後も気持ちよくサーフィンできるし

おじいちゃんは今回のタイミングで私からサーフィンのルールのことを教えられて

初めて知ることができたかもしれないのですから。

 

あのおじいちゃんがルールと言葉遣いを勉強して

今後より良いサーフィンライフを送ってくれることを祈っております。

 

そして何より自分はもっと視野を広くもち、細かなボードコントロールができるよう練習をしていきたい。

今回のようにルールを知らない方や、初心者でうまく進路を取れない方などがいた場合でも

自己責任だからという理由で彼らの安全を脅かしていいわけではないから。

 

また、今回のような無知で悪気がない方がいたらその人の安全のために

優しく知識を教えてあげられるようにもなりたいと思う。

 

いずれにせよ、今回の件で漁夫の利を得たのは波伝説だろうか。